クワガタにそっくり!? ヒョウタンゴミムシの魅力を探る

自然界には、一見すると別の昆虫に見えるユニークな種がいくらでも存在します。

その中でも特に興味深いのが、クワガタにそっくりな「ヒョウタンゴミムシ」という昆虫。

ゴミムシと言っても汚かったり、臭かったりする昆虫ではありません。

この記事では、ヒョウタンゴミムシの生態や特徴、そしてその魅力について詳しく解説します。

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ヒョウタンゴミムシの基礎情報

ヒョウタンゴミムシ(学名:Carabus japonicus)は、ゴミムシ科に属する昆虫の一種で、日本をはじめとするアジアの森林に広く分布しています。

名前の由来は、その特徴的な体形が「ヒョウタン」に似ているからです。

  • 分類: ゴミムシ科
  • 分布: 日本全国の海岸の浜辺や河川地帯
  • 体長:約15〜20mm(種や個体による個体差あり)
  • 活動時間: 夜行性

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希少種

ヒョウタンゴミムシは全国に広く生息しています。

しかし近年、人の生活圏が広がってきている事から、その数は減少しています。

特にヒョウタンゴミムシの仲間である「オオヒョウタンゴミムシ」は、かなり希少種です。

絶滅危惧種とはなっていませんが、近い将来そうなるのでは?と言われています。

オオヒョウタンゴミムシは野生のオオクワガタ以上に希少種なので、見つける事が出来たらかなりの幸運と言えるでしょう!


ヒョウタンゴミムシとクワガタの類似点

ヒョウタンゴミムシとクワガタに似ていると言われる理由は、その頭と大顎(おおあご)です。

知らない人が見ると、小さなクワガタと思ってしまうのもうなずけるほど、クワガタの特徴に良く似た部分が多くなっています。

  • 大顎の形状
  • 大顎の強さ

クワガタの特徴とも言えるこの2点を、以詳しく比較してみましょう。

大顎の形状

ヒョウタンゴミムシの頭は、クワガタのように通用した形をしており、特にオスのクワガタに見られるような「力強い大顎」に似ています

大顎で挟み獲物を捕食したり、好戦的な性格で大顎で挟んで投げ飛ばす事もあるのです。

クワガタは捕食はしませんが、顎の使い方についてはおおむねクワガタと同様だと言えます。

大顎の強さ

ヒョウタンゴミムシのアゴの挟む強さは、さほど強くありません。

クワガタに指を挟まれたりすると、痛みを強く感じますが、ヒョウタンゴミムシのアゴに挟まれてもさほど痛くありません。

体の大きさはコクワガタ並ですが、アゴの挟む力はコクワガタの方が圧倒的に痛さを感じるでしょう!


ヒョウタンゴミムシの生態

ヒョウタンゴミムシは、海辺の砂浜や河原に穴をほって生活しています。

乾燥した地域を住処としていますが、湿気がある場所でも活動が可能です。

夜行性なので暗くなってから活動を開始し、エサを求めて動き回ります。

縄張り意識が高く、同じヒョウタンゴミムシやその他の小型の昆虫と争うこともあるほどです。

人が掴もうとすると威嚇してくるほど好戦的で、このあたりはクワガタと良く似た部分になりますね。

  • 肉食性のハンター
  • 乾燥地が住処

ヒョウタンゴミムシの大きな特徴と言える、上記2点について詳しく解説します。

肉食性のハンター

クワガタは樹液を好んで食しますが、ヒョウタンゴミムシは主に肉食性であり、小型の昆虫や節足動物を捕食します。

他にも昆虫の死骸や人が捨てた食べ物のゴミも好んで食べます。

ゴミ捨て場によく出没するので、ゴミムシと呼ばれるようになったほど雑食なのです。

主な獲物

ミミズ、アリ、クモ、幼虫、ダンゴムシ、ハサミムシなどを食べます。

飼育時はコオロギなども与える事も多いです。

時々同じゴミムシ科の昆虫を捕食することもあります。

狩猟の方法

夜行性であるため、暗闇の中での匂いや振動を感じて獲物を見つけます。

その後、素早い動きで獲物に近づき、大顎で捕らえられます。

落ち葉の下に隠れて、落ち葉の下を好む昆虫を捕食する事もあるので、中々効率の良い狩りをしますので、頭が良いと思われる部分もあるのです。

乾燥地が住処

ヒョウタンゴミムシは基本的に、海辺や河原等に生息しています。

ゴミムシ自体が基本的に、湿気のある場所を好みますが、ヒョウタンゴミムシは乾燥地である海辺の砂浜が主な生息地です。

海辺に打ち上げられている流木や、海藻の下によくひそんでいます。

湿気が多い場所を住処としない、一風変わった昆虫ですね。

しかしながら、水分はよく取りますので、飼育する際は霧吹きは必須になります。


敵から身を守る方法

ヒョウタンゴミムシは、外敵から身を守るための独自の防御方法を持っています。

姿形がクワガタに良く似ていますが、防御方法もクワガタと同じです。

  • 死んだふり
  • 硬い外骨格

以上の2点について解説します。

死んだふり

天敵に襲われると、死んだふりをする事があります。

これはクワガタも同様です。

人が掴もうとすると暴れる事もありますが、全く動かなくなり下に降ろしても全く動きません。

そしていつの間にか動き出し、逃走するのです。

硬い外骨格

硬い外側の骨格は、外部の衝撃や攻撃から内部を守る役割を果たします。

これは甲殻類の大きな特徴なので、クワガタやカブトムシと同じだと言えます。

スズメバチなどの同じように強力なアゴを持っている昆虫でも、外骨格は攻撃しません。

身体の継ぎ目を狙われてしまします。

弱点はありますが、逆に言えば外骨格は硬すぎるのでそうではない箇所を狙われるという事です。


ヒョウタンゴミムシの幼虫の特徴

ヒョウタンゴミムシは、地中に卵を産み付け、幼虫は地表で肉食性の生活を始めます。

ヒョウタンゴミムシの幼虫は、クワガタとは違う部分が多いです。

幼虫も肉食

ヒョウタンゴミムシの幼虫はとにかく動きが素早い。

幼虫自体が成虫なのでは?と思うくらい俊敏に動きます。

そして幼虫も肉食です。

成虫と同じように、小型の昆虫や昆虫の死骸などを食します。


ヒョウタンゴミムシの魅力

ヒョウタンゴミムシは、クワガタのような強さやカッコよさだけでなく、以下のような独自の魅力を持っています。

  • 美しい体色
  • たくましいハンターとしての姿

この2点はかなりおすすめです。

名前がゴミムシとなっているので、あまり良い印象は受けないでしょうが、実は魅力的な部分も多い昆虫なのです。

美しい体色

光の反射によって変わる体の色彩は、観察者を魅了します。

クワガタにはない、このとんでもない色の変化はヒョウタンゴミムシの大きな特徴と言えます。

クワガタにもニジイロクワガタや、メタリフェルホソアカ等の色虫はいますが、ヒョウタンゴミムシにも同じように魅力を感じる飼育者は多いです。

たくましいハンターとしての姿

地表を優先して移動しながら獲物を捕らえるその姿は、小型のハンターとしてのたくましさを感じさせます。

クワガタは肉食ではないので、ケンカはしても獲物をとらえる事はありません。

肉食動物が獲物を襲うシーンと同様の、たくましさを感じてしまいます。

小さな身体ながら、大事な食物連鎖の一角を担っているのです。

ヒョウタンゴミムシの相場価格

ヒョウタンゴミムシを手に入れるにはどうすればよいのか?

昆虫ショップでも売られていますし、ヤフオクでの取引もされています。

どちらかと言えば「オオヒョウタンゴミムシ」の方が人気で、3000円から5000円くらいで取引さてれいるようです。

ヒョウタンゴミムシには外国産もいて、海外のヒョウタンゴミムシは国産より高値で取引されています。

野生のヒョウタンゴミムシが手に入らなければ、購入を検討してみてもいいでしょう。


神秘的な昆虫!ヒョウタンゴミムシに会いに行こう!

ヒョウタンゴミムシは、その独特な形状や幼い生態、自然界の多様性を教えてくれる存在です。

クワガタと似た外見から興味を持つ人も多いかもしれませんが、その奥には異なる生態や進化の道筋が隠されています。

次回、海岸近くを散策するとき​​は、流木や海藻の下をのぞいてみてください。

ヒョウタンゴミムシに出会えるかもしれませんよ!

この記事が、ヒョウタンダムシの魅力をより多くの人に伝えるきっかけになることを願います。

それでは最後まで読んでもらい感謝です!

他にも昆虫の記事を多数書いていますので、よろしければそちらも読んでみてください!