ショウリョウバッタを飼育していると、どんなエサを与えればよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
特に子どもと一緒に観察している場合、安全で自然に近い環境を整えてあげたいと思いますよね。
ですが、道端に生えている草の中には向かないものもあり、判断に悩むこともあるかもしれません。
この記事では、ショウリョウバッタの食性を踏まえ、適したエサの種類や与え方、避けるべき植物まで詳しく解説していきます。
自然界での行動を参考にしながら、家庭でもバッタが快適に過ごせるような飼育環境を整えるヒントをお届けします。
そんな悩みを抱えている方には、ぜひ最後までご覧いただきたい内容です。
飼育初心者でも実践できる具体的なアドバイスをまとめていますので、きっと役立つ情報が見つかるはずです。

ショウリョウバッタが食べるエサの基本
自然界で主に食べている植物の特徴

メヒシバだよ↓↓↓

ショウリョウバッタが自然界で好んで食べるのは、柔らかくて細長い草です。
特にイネ科の植物が主食となっており、道端や空き地、公園などで見かける草の多くがこれに該当します。
イネ科の植物は柔らかくて噛みやすいため、バッタにとって扱いやすいエサと言えるでしょう。
その中でも、エノコログサ(ネコジャラシ)やメヒシバ、ススキの若葉などがよく選ばれます。
これらの植物は、栄養価が高く、乾燥にも強いため、飼育環境にも向いているのが特徴です。
バッタは葉をかじって食べるので、広がりのある葉や柔らかい茎も好まれますよ。
逆に、葉が硬すぎる植物や、強い香りを持つもの、表面が毛羽立っている植物などは避けられる傾向があります。
自然界での観察を通じて、どのような草に集まっているかを見れば、バッタの好みがよくわかりますね。
イネ科植物との相性と理由
ショウリョウバッタがイネ科の草を好む最大の理由は、その構造の柔らかさにあります。
イネ科植物は細くてしなやか、かつ水分も適度に含んでいるため、バッタの小さな口でも噛み切りやすくなっているんです。
また、葉が細長く伸びているので、食べやすい角度に調整しやすいのも魅力ですね。
さらに、イネ科の草は自然界に非常に多く自生しており、ショウリョウバッタにとって身近で入手しやすい食料です。
生息地に多いということは、進化の過程でも好みや適応性が高まっている可能性があります。
結果的に、彼らの消化にも適しているわけです。
もちろん、イネ科だけにこだわる必要はありませんが、飼育初期やエサの食いつきが悪いときは、まずイネ科から与えて様子を見ると失敗しにくいですよ。
食べる量や頻度の傾向
ショウリョウバッタは日中に活動的になるため、朝から夕方にかけてエサをよく食べます。
とはいえ、1回に大量に食べるというよりは、少しずつ何度も食べるスタイルです。
そのため、エサはこまめに補充してあげることが大切です。
飼育下では、1日に1〜2回のペースで新しい草を入れると良いでしょう。
夜になると活動が鈍るため、昼間の観察時間帯に食べる姿を確認するのがベスト。
もし食べ残しが多いようであれば、量を調整することも必要ですね。
また、気温や湿度、バッタの成長段階によって食欲に差が出ることもあります。
脱皮前後や夏の高温時などは食べる量が変化するので、日々の観察が重要です。

身近に採れるバッタ用エサの選び方
道端や公園で見つかる安全な植物

チガヤだよ↓↓↓

身近な場所で手に入る草の中にも、ショウリョウバッタがよく食べる種類はたくさんあります。
特におすすめなのは、エノコログサやメヒシバ、チガヤなど、イネ科の中でも柔らかく育ちやすいものです。
こういった草は道端や空き地、公園の芝生の周辺などでも見つけやすいですよ。
採集するときは、除草剤がまかれていないか、人やペットの出入りが少ない場所かどうかを確認するのが大切です。
安全性を確保することで、バッタの健康にもつながります。採った草は水洗いしてから使うとより安心ですね。
また、草の長さや量を調整して与えることで、食べやすさや容器の中の環境も整いやすくなります。
大きすぎる草はちぎって使うとよいでしょう。
家庭菜園の草で代用できるか
家庭で育てている野菜の中には、バッタにとって安全なものもあります。
たとえば、小松菜やレタスの柔らかい部分は、代用として与えられることがあります。
ただし、農薬の使用や肥料成分の残留には十分注意してくださいね。
また、家庭菜園の草はバッタにとっては本来の食性とは異なる場合もあり、最初は食べ慣れずに口をつけないこともあります。
そういったときは、イネ科の草と併用して様子を見ると良いですよ。
一度慣れると、日常的なエサとして活用できるので、手軽に安定したエサ供給ができるという点ではメリットがあります。
ただし、やはり自然草を基本にするのがベターです。
地域によって異なる採集ポイント
バッタ用のエサ草は地域によって採集しやすい場所が異なります。
例えば都市部では、芝生のある公園や河川敷などが貴重なポイントになります。
一方、郊外や農村部では、空き地やあぜ道、田んぼのまわりが狙い目です。
その地域にどんなイネ科植物が多いかを観察するのも楽しいですよ。
同じ種類のバッタでも、地域によって微妙に食べる草の好みに差があることもあります。
地元の植物の名前を調べてみるのも面白いですね。
また、採集時期にも注意が必要で、夏から秋にかけては特にエサ草が豊富。
冬になると枯れてしまうので、保存や乾燥処理を検討しておくと良いかもしれません。
ショウリョウバッタエサとしてのイネ科植物の使い方

代表的なイネ科植物の見分け方
ショウリョウバッタが好むイネ科植物には、いくつか定番の種類があります。
エノコログサ、メヒシバ、チガヤ、ススキなどが代表的で、葉が細く柔らかいのが特徴です。
これらは見た目にも似ているため、区別がつきにくいこともあります。
見分けるポイントとしては、葉の付き方や穂の形状が挙げられます。
エノコログサは「ネコジャラシ」とも呼ばれるように、ふわっとした穂が特徴的。
メヒシバは地面を這うように広がる草で、踏まれやすい場所にも多く見られます。
これらの草は公園や道端にも生えているため、身近で安全なエサとして活用できます。
採取する際は、葉が瑞々しく虫食いの少ないものを選ぶとよいでしょう。
食べやすいサイズや形状とは
バッタが食べやすい草のサイズは、口にフィットする細さと柔らかさがポイントです。
葉が硬すぎたり、幅広すぎたりすると、うまく食べられずに放置されることもあります。
特に若葉や新芽は柔らかくて好まれやすいですね。
また、茎よりも葉の部分を好む傾向があるため、葉が十分についている草を選ぶと食いつきがよくなります。
草の先端部分は食べ始めやすく、穂先も好んでかじられることがありますよ。
飼育容器に入れる際には、草の根本を少し切って、容器のサイズに合わせて調整してあげましょう。
与えやすさは食べやすさに直結するため、ちょっとした工夫が大切です。
与える際の注意点
イネ科植物を与える際は、採取場所の安全性を確認することが最優先です。
除草剤や農薬が使われている可能性がある場所では採らないようにしてください。
また、採ってきた草は水で軽くすすぎ、泥や虫を落としてから与えると安心です。
一度に大量に入れてしまうと、傷んでカビの原因になることもあります。
新鮮な草を少量ずつ与え、食べ残しはこまめに取り除きましょう。
これによって、バッタの健康を守ると同時に、飼育環境も清潔に保てます。
また、日によって好みが変わることもあるので、いくつかの種類を試しながらバッタの反応を見てみるのもおすすめです。
エサの与え方と量の調整方法
1日に与える草の目安
ショウリョウバッタに与える草の量は、個体数やバッタのサイズによって異なりますが、1匹あたりおおよそ10〜15cmほどの草を数本与えるのが目安です。
あまり多く与えても食べきれずに腐敗してしまうことがあります。
特に夏場は草の傷みが早いため、朝と夕方に新しい草を少しずつ補充するスタイルが理想的です。
食べるペースに合わせて調整してあげると、バッタも快適に過ごせますよ。
また、観察しながら食べるスピードをチェックして、その日の量を加減していくとより良い飼育環境になります。
定期的な見直しも忘れずに行いましょう。
余ったエサをどう管理するか
バッタが食べ残したエサは、放置するとすぐに乾燥したり腐敗したりしてしまいます。
そのため、1日の終わりには必ずチェックして、しおれた草は捨てるようにしてください。
これが、飼育ケースの清潔さを保つコツです。
余った草を保存したい場合は、濡らしたキッチンペーパーに包んで冷蔵庫に入れると、1〜2日は鮮度を保つことができます。
ただし、冷蔵や冷凍によって水分が飛びすぎると食いつきが悪くなることもあるので、注意しましょう。
また、土付きの草を水に挿しておく方法も有効です。
容器の中で草がしおれにくくなり、見た目にも自然な状態が保てます。
バッタの様子から量を調整する方法
エサの量はバッタの様子からも判断できます。
たとえば、ケースの中を頻繁に歩き回っている場合はエサを探しているサインかもしれません。
逆に、草の周辺にじっとしている場合は、満足している可能性が高いですね。
また、フンの量や形状も重要なチェックポイント。
健康なバッタのフンは細長く乾燥しており、数も多めです。
フンの出が悪かったり、エサが減っていない場合は、量が多すぎるか、種類が合っていないかもしれません。
日々の観察を続けていくことで、その個体の好みや食べるタイミングが見えてきます。
それに合わせて調整していくことが、上手な飼育のコツといえるでしょう。
与えてはいけない植物の見分け方

有毒植物の特徴と注意点

トリカブトだよ↓↓↓

ショウリョウバッタにとって危険な植物も少なくありません。
特にトリカブトやヨウシュヤマゴボウ、ナス科の植物などは毒性を持っており、誤って与えると健康被害の原因になります。
葉や茎をかじってしまう前に、見た目で見極めることが重要です。
有毒植物は、鮮やかな色合いや光沢のある葉、独特な匂いを持つものが多く見られます。
また、切ると乳白色の液が出るタイプも要注意。
見慣れない草や変わった形状の葉には、必ず調べてから与えるようにしましょう。
自然の中には多種多様な植物が存在していますが、すべてが安全とは限りません。
安全なイネ科を基本とし、むやみに種類を増やさないことが、トラブルを防ぐポイントです。
見た目で避けるべき草の傾向
見た目で判断できる危険な草の傾向としては、色が濃すぎるものや不自然に光沢がある葉、鋭いトゲやギザギザした葉を持つものが挙げられます。
こうした特徴を持つ植物は、人間にとっても刺激が強い場合があります。
また、野草の中でも観賞用として改良された植物は、自然の草とは性質が異なることも多く、農薬や薬剤が使われている可能性もあります。
公園の花壇周辺などでは採集を避けた方が安心です。
葉に虫食いやカビのような斑点があるものも、細菌やカビによるリスクがあるため要注意です。
採集の際には見た目の健康状態もしっかりチェックしてくださいね。
採取前に確認すべきチェック項目
草を採取する前には、安全性を見極めるためのチェックリストを持つことがおすすめです。
まず、採取場所の環境を確認しましょう。
道路沿い、農地近く、工事現場付近などは除草剤が使われている可能性があります。
次に、植物の種類をある程度特定できるよう、図鑑や植物アプリで事前に下調べしておくと安心です。
見慣れない植物をその場の判断で採るのはリスクが高いため、必ず確認してから持ち帰りましょう。
採取した草は一度水で洗い、手で触って異常がないか、匂いが強すぎないかなどもチェックするとさらに安全です。
丁寧な準備が、バッタの健康と長期飼育につながっていきますよ。
ショウリョウバッタの飼育を楽しもう!
今回はショウリョウバッタのエサに焦点を当て、自然界で食べる草の特徴やイネ科植物との相性、安全に与えるためのポイントまで幅広くご紹介しました。
飼育の際によくある「どの草を与えればいいのか分からない」という疑問に対して、具体的かつ実践的な方法を提示できたかと思います。
記事を書き進める中で改めて感じたのは、ショウリョウバッタの飼育は決して難しいものではなく、ちょっとした工夫と観察力があれば、身近な自然を活用して十分に対応できるということです。
エサひとつとっても、種類や量、与え方でバッタの様子が変わるのはとても興味深く、奥が深い世界だと実感しました。
この記事が、ショウリョウバッタを飼っている方やこれから飼育を始めようとしている方にとって、役立つ情報となれば幸いです。
あなたとバッタとの生活が、より楽しく、安心できるものになりますように。