カブトムシの幼虫が蛹にならないのはなぜ?原因から対策まで徹底解説

 

カブトムシの幼虫が中々蛹にならないのはなぜ?

蛹化を遅らせない方法はあるの?

中々蛹にならない時の対策はある?

カブトムシの幼虫は大体5~6月には蛹になり、蛹になって一ヶ月くらいで成虫になると言われています。

ですので、7~8月には成虫として羽化している事がほとんどです。

しかし成虫として活動しているべき時期に、まだ蛹になってすらいない場合があるのです。

今回の記事では

  • 幼虫が蛹にならない理由
  • 蛹化を遅らせない為には?
  • 蛹になってくれない時の対策

について解説していきます。

無事、夏に成虫に出会う為にも是非最後まで読んでください!!

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カブトムシの幼虫が蛹にならない理由

カブトムシの幼虫は春には蛹になる予定ですが、7~8月になっても蛹にならない事があります。

その理由は大きく分けて2つです。

  1. セミ化
  2. のんびり屋

どちらも似たような症状にも思えますが、詳しく解説していきます。

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セミ化

 

セミ化というのは、幼虫の最終段階である終齢(3齢)の状態でありながら、蛹になる事なく、幼虫のままで居続けることです。

「セミ化」とは、セミの幼虫が何年も幼虫でいる事からそう呼ばれるようになった、いわゆる俗語です。

セミ化は幼虫にとっては決して良い状況とは言えません。

セミ化してしまうと、いつの間にか水分がなくなったかのように縮んでしまい、やがては死んでしまうのです。

冬を越せるクワガタであるならば、セミ化した幼虫がそのままもう一度冬を越し、その間もエサを食べ続け大きな個体が育った!という話も聞きます。

基本的にはカブトムシのセミ化した幼虫はその後、蛹になっても羽化率は良くなく、死んでしまう事の方が多いです。

夏が終わろうとしているのに、まだ蛹になってないようならセミ化を疑った方がいいと思われます。

 

カブトムシの幼虫の冬の飼育方法を詳しく書いた記事です。冬の飼育方法は幼虫にとって超大事な時期ですが実は意外とする事も少ないのです↓↓↓

 

のんびり屋

セミ化とは別に、単にのんびり屋さんなだけという幼虫もいます。

どういう事かと言うと、同じ飼育ケースの中で他の幼虫は蛹になったのにもかかわらず、蛹化しないのであれば原因は幼虫そのものという事になるのです。

こういった幼虫は他の幼虫と蛹化時期はズレても、その後夏の間には蛹になってるはずですので、あまり心配はいりません。

ただし、複数飼育していて同じケース内の幼虫全てが蛹になっていない!のであれば、単なる「のんびり屋」ではない可能性が高いです。

 

蛹化が遅れてしまう原因

昆虫には成虫へと進化する為のサイクルというものがあります。

それは、その地域の気候や生態系にそったサイクルになっていて、基本的には大きくズレる事はないはずなのです。

そんな中で大きくズレてしまうのには何かしらの原因があります。

人が飼育していてズレてしまうという事は、飼育の仕方に問題があると思った方がいいでしょう。

  • 冬を経験させていない
  • 無理な多頭飼育をしている
  • 飼育ケースに衝撃を与えてしまっている

蛹化を遅らせかねないこの3点について解説します。

蛹になる前兆を知る事で遅れているのかの判断もつきやすくなります。こちらの記事で詳しく解説しています。↓↓↓

 

冬を経験させていない

言われるまでもない事ですが、日本は四季がある国です。

四季はその季節毎に外気温が大きく変化します。

日本で進化してきた昆虫は、四季に合わせて生態を変化していくのです。

しかしながら、人が飼育しているカブトムシは室内で飼育されている事が殆どではないでしょうか。

昨今の夏の暑さは異常ですので、夏のエアコンはいいのですが、冬の暖房はカブトムシにとってよくありません。

気温が下がってくると幼虫は活動が鈍くなり餌もあまり食べなくなる、いわゆる冬眠状態になります。

そして春が近づき活動が活発になり、夏前に蛹になります。

冬の暖房の影響でこのサイクルが乱れ、冬を冬と認識せずに春になってしまい、蛹化が遅れてしまう、もしくはセミ化して蛹化すらしなくなってしまうのです。

 

無理な多頭飼育をしている

カブトムシの幼虫は幼虫同士ケンカをしない温厚な昆虫です。

ですので、カブトムシの幼虫は蛹になる際に蛹室を作りますが、お互いの蛹室には近づかないようにするします。

多頭飼育をしていると、蛹室を作る際に作る場所がなくなってしまう事があるのです。

そして蛹室を作れなかった幼虫は、やむなくマット(飼育している土)の表面で蛹になるか、蛹になるスイッチが切れてしまい、そのまま幼虫として過ごしてしまうのです。

マットの表面で蛹になるのも良くないです。

ですが、その際は人口蛹室に移せば事なきを得ますが、そのまま蛹にならない幼虫は問題です。

一度切れてしまったスイッチは、成り行きに任せていたら再び入る事は難しいでしょう。

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飼育ケースに衝撃を与えてしまっている

 

これも人が飼育している事で起きてしまう事です。

自然界では地中で蛹になるカブトムシは、地震や襲われでもしない限り衝撃を与えられるという事はありません。

幼虫から前蛹、そして蛹となる時期は幼虫はとてもデリケートです。

カブトムシの幼虫は蛹になる前に蛹室を作り、その蛹室内で幼虫から蛹になります。

蛹になった後は他の幼虫に蛹室を壊されないように、他の幼虫が近づくと体を動かし振動や音で自分の蛹室の存在を知らせるのです。

他の蛹の蛹室の存在を知った幼虫は、方向転換して他の場所を探します。

ケースに衝撃を与えると幼虫が勘違いしてしまう事があるのです。

それを繰り返しているとやがては幼虫の蛹になるスイッチが切れてしまい、蛹にならなくってしまう場合があります。

そもそもケースに衝撃を与える行為は絶対にNGです!

蛹室を壊してしまいますし、幼虫にとっては相当なストレスになります。

蛹が動く不思議についてはこちらの記事で詳しく解説しています!しかも相当動きます!↓↓↓

 

蛹にならない時の対策

それでは、上記の対策をとらずに(知らずに)、蛹にならなかったらどうすればいいのか?

その時は環境を大きく変えるしかありません。

  • 常温飼育に切り替える
  • マットを入れ替えて単独飼育にする

この2点で蛹になるスイッチが入る事が多いですので、詳しく解説します。

カブトムシの幼虫は共食いをするのか??意見が分かれるこの問題⬇詳しく解説しています⬇

 

常温飼育に切り替える

昆虫が成虫になるサイクルは、その地域の気温が大きく影響しています。

特に冬は大切で冬をどう過ごすかで、その後のサイクルが変わっていくのです。

室内で飼育していると、冬は暖房が効いている部屋で幼虫も過ごす事になります。

そうすると冬眠をせずにそのまま活動を続けてしまうのです。

また、なるべく大きな成虫を育てようと幼虫を冬眠させずに、温度調整をして冬を感じさせずに餌を食べさせ続けるブリード方法もあります。

確かにそうする事で幼虫は大きくなるので、成虫も大きな個体が期待できるでしょう。

ですが、そのリスクとしてセミ化となってしまう事があるのです。

サイクルを乱すリスクを回避したいのであれば、きちんと冬を感じさせ冬は冬眠をさせた方がいいでしょう。

かといって暖房をつけないわけにはいかないですから、室内飼育をしているのであれば、冬は暖房の影響を受けない玄関に置いておくと良いでしょう。

冬は冬を自然と感じられる場所に置くのがベストです!

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マットを入れ替えて単独飼育にする

環境を大きく変えるのならば、マット交換が最適です。

それまで過ごしてきたマットを総取り替えするのです。

マットの交換自体は、少なからず幼虫にはストレスになる事ではあるのですが、蛹にならないのであればそうも言ってられません。

環境を大きく変化させる事で、再び蛹になるスイッチが入る事があるのです。

簡単に言えば一度リセットするような感じですね。

そして多頭飼育をしていたのならばマットを入れ替えた際は、単独飼育に移行させるようにしましょう。

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僕自身の蛹化が遅れた経験談

僕自身はカブトムシの飼育において、セミ化した事はありません。

ですが、蛹化が大きくズレた事はあります。

僕は通常一つの飼育ケースに3匹までしか幼虫をいれません。

飼育ケースの大きさ的にはコバエシャッター(中)の大きさです。

100均で売っている一番大きな虫かごの大きさと同じですね。

6月後半に3匹中何故か1匹だけ蛹にならない幼虫がいた事があります。

その時は蛹室が2つ見えていたので、2匹は蛹になる準備が順調なのだとわかりましたが、何故かマットの表面が乱れる日が続きました。

それはマットの表面に上がってきている幼虫がいるという事です。

ですので、1匹は間違いなく蛹室を作っていないという事になります。

マットの表面で蛹になるのかもしれないと思い、毎日チェックしていましたが、それもなく7月の中旬になってしまいました。

順調なら他の2匹があともう少しで成虫になる頃です。

そうなると幼虫自信も成虫に攻撃される恐れもあり、危険かと思いマットを掘り起こしてみる事にしました。

もちろん蛹室を壊さないように細心の注意を払いつつ、以前に購入していた人口蛹室の「ミタニのサナギの部屋」を準備しての掘り起こしです。

蛹室の場所はわかっていましたが、少しのミスで簡単に壊れてしまうのでとても緊張したのを覚えています。

露天掘りとはまた違った緊張感でした。

露天掘りとは蛹室の上部を削り、中を見えるようにする事です。メリットは中の確認が出来るとの、湿気を逃がす事ができます。

細いスプーンで掘り起こしていくと・・・いました・・・ちゃんといました。

他の2匹が蛹状態なのにちゃんと幼虫のままでした。

この個体は恐らくは単なるのんびり屋だったのだと思います。

他の2匹はちゃんと蛹化しているので、環境は悪くないはずで飼育ケースも充分な広さがありましたので。

その後は幼虫を取り出し、単独飼育でマットを新しくし飼育をしていると、8月頭にはいつの間にか蛹室をつくり、9月になる前に成虫として羽化してくれました。

しかしながら、カブトムシの寿命はトータルで約1年です。

羽化が遅れたからといってその分伸びるわけでもありません。

のんびり屋だったその幼虫は成虫へと進化したのが9月になる前で、10月中旬までは生きてくれましたが、成虫期間は1ヶ月と半分くらしかなかったです。

飼育する側としても、もしかしたらカブトムシにとっても寂しい結果となってしまいました。

同じような状況にある方もいるかと思いますが、色々と注意をしつつ飼育してそうなったのならば仕方がありません。

しかし飼育の知識が間違っていたり、知らなかったが為にそうならないように、飼育の飼育の知識は身につけておきましょう!

ちなみに掘り起こした際に蛹室を多少壊してしまったので、念の為に他の2匹も人工蛹室に移して飼育し、無事羽化してくれました。

人工蛹室については、種類から作成方法までこちらの記事の「羽化不全の対策」の章で詳しく解説しています↓↓↓

 

 

蛹化が遅くても気長に待とう!

今回の記事では蛹にならない理由や、その原因と対策について解説してきました。

同じ飼育ケース内で飼育をしている幼虫は、基本的には同時期に蛹になります。

僕自身はのんびり屋さんが一度あったくらいで、セミ化の経験はありませんが、それはそれなりに飼育方法を調べていたからだと思っています。

生き物を飼育する以上、大切なのは知識と情報です。

基本的な知識さえあれば、そんな簡単にセミ化とはなりません。

のんびり屋さんは中にはいますので、とりあえず僕と同じように7月までに蛹室を作っていないようであれば、何かしらの対応をすればいいと思います。

ただし、蛹室や蛹になったのが飼育ケース内で見えていないのならば、残念ながら成り行きに任せるしか方法はありません。

それでは最後まで読んでくださり感謝です!

他にもカブトムシやクワガタ飼育の記事を書いてますので、参考にしてみてください!!

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