カブトムシの幼虫が消えたのは何故?いなくなった原因と対策を解説

カブトムシの幼虫を飼育していると、たまに不思議な事が起こります。

メスが産卵した後に幼虫の数を確認した時と比べて、しばらく飼育した後にもう一度数えてみたら数が減っている事があるんです。

そんなはずがない!と思うでしょうが、実際にそういう事があった方はいるはずです。

そして実際に幼虫の数が減ってしまう現象は誰にでも起こり得ます。

今回の記事では、

  • カブトムシの幼虫が消えたのは何故?
  • カブトムシの幼虫が死亡する原因
  • 幼虫を死亡させない為の対策
  • 僕自身が産卵から初令までに気をつけている事

について解説していきます。

「僕自身が産卵から初令まで気をつけている事」では、飼育歴が2024年現在で7年を超える、僕の幼虫飼育時に気をつけている事を紹介しています。

是非今後のカブトムシのブリードに役立ててもらえたらと思います。

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カブトムシの幼虫が消えたのは何故?

カブトムシの幼虫が消えてしまう現象は、実際に起こります。

では何故幼虫は消えてしまうのか?

答えは・・・残念ながら、死亡したからです。

逃げたのでは?と思う方もいるようですが、それはまず有り得ません。

  1. 飼育ケースにロックがついている
  2. マットをケースに溢れんばかりに入れる事はない

幼虫にロックを外す力はありませんし、幼虫に飼育ケースを上る事もできません。

幼虫の数が減るという事は、残念ながら間違いなく幼虫は死亡しています。

そして幼虫は死亡すると「土に還ります」

簡単に言えば、体が溶けて土に混ざった状態だという事です。

生き物は全てにおいてそうですが、死亡して土に埋めればバクテリアに分解されて、最後には骨だけになります。

カブトムシの幼虫は体も小さく、骨も無いので大した日数がかかる事なく土に還るのです。

幼虫が死亡するのは特に初令段階が多くなっています。

産まれたばかりの幼虫は、特に体が弱いので割りかし死亡しやすく、それでいて土に還る速さも早いです。

ですので、いつの間にか幼虫の数が減ってしまうというわけです。

クワガタの幼虫飼育といえば、菌糸ビン飼育。大きさを求められるのが人気ですが、死亡リスクが上がるとの噂も・・・詳しく解説しています⬇

 

カブトムシの幼虫が死亡した原因

では何故カブトムシの幼虫は死亡してしまったのか?

理由は様々です。

確実なところは実際にはわからないのが現状ですが、特に可能性が高い理由が

  • マットの状況が悪かった
  • 体質やケガによるもの

の2点ですので、詳しく解説します。

 

マットの状況が悪かった

カブトムシ飼育はマットが超大事です。

それは成虫時だろうと、幼虫時だろうと蛹時だろうと変わりません。

カブトムシ飼育=マット管理

と思ってください。

それだけマットの管理は大事です。

マット管理の3大要素が

  • 乾燥
  • 湿気
  • 交換

になります。

上記を怠れば、特に体の弱い初令幼虫は死亡率が上がってしまいますので要注意です。

 

マットが乾燥していた

幼虫はマットを食べて大きくなります。

マットは住処であり、エサでもあるのです。

マットが乾燥していると、食べる事も出来ず水分も補給できません。

そうすると幼虫の体はカラカラになって干からびて死んでしまいます。

特に初令幼虫はまだ小さく、エサとなるマットが乾燥している状態では、何日も生きられるわけがありません。

幼虫飼育にとって、マットの乾燥は大敵だと認識しておいてください。

 

マットの湿気が多すぎた

乾燥とは反対の状態、湿気が多すぎても幼虫は簡単に死んでしまいます。

湿気が多すぎると、幼虫は呼吸するための酸素が行き渡らずに呼吸困難になってしまうのです。

元々カブトムシやクワガタの生息地域は、湿気がふんだんにある地域です。

しかし自然界においては、幼虫は自分で住む場所を選ぶ事ができます。

湿気が多すぎたら場所を移動すれば良いのです。

しかし飼育ケース内では行ける場所は限られています。

湿気が多すぎても幼虫には毒だという事を覚えておいてください。

幼虫の次のステージである「前蛹」その期間と前蛹の見極め方について詳しく解説しています⬇

 

マットを交換していなかった

幼虫のマット交換は大体二ヶ月に一度の交換になります。

しかしながら、飼育頭数や飼育ケースによっても変わってきますので、日々の確認は大切です。

多頭飼育をしているという事は、それだけマットが汚れるスピードが早くなりますので、交換頻度は高くなります。

正直なところ交換頻度は飼育状況によって違いますし、人それぞれの部分が大きいです。

間違いないのが、マットの表面が糞だらけになったら衛生的にも交換した方がいいです。

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体質やケガによるもの

マットに問題がないのであれば、別の要因が考えられます。

  • 元々体質が弱かった
  • 体に傷を入れられた

以上2点について解説します。

しかしながらこの2点については、死亡理由がはっきりとしない為、結果こうだったのだろう・・・という予想の部分があるのも事実です。

 

元々弱かった

マレに卵から孵化して間もなく死亡している事があります。

マットにも問題のない場合は、幼虫自身の要因が大きいです。

というのも、幼虫死亡の外的要因はマットを除けば他にはほとんどないのが実情です。

生き物は大抵そうですが、残念がら元々体質が弱い状態で産まれてくる事があります。

人間や動物なら専門家が判断つくのでしょうが、昆虫になるとその判断は相当むずかしいです。

というより無理でしょう。

幼虫が死亡した原因が他に何も思いつかない時は、おそらく体質が弱かったのでしょう。

 

体に傷が入った

カブトムシの幼虫は、体に傷を入れられると高確率で死亡してしまいます。

では何故体に傷が入ってしまうのかと言えば2点考えられます。

  1. メスに入れられた
  2. 飼育者に入れられた

メスに入れられるというのもよくある話です。

メスを幼虫と同じ飼育ケースにいつまでも同居させておくと、動き回って幼虫に傷を入れてしまう事があるのです。

クワガタなどは種類によっては、タンパク質補給のためにメスが自分で産んだ卵を食べる種類もいます。

偶然なのか不慮の事故なのかはわかりませんが、幼虫の体に黒いカサブタのようなものができてる事があります。

掘り出しの際に飼育者が傷をつけてしまう事もありますが、まだ飼育者が触っていない時点でカサブタができているようならメスの可能性が高いでしょう。

傷が入っていてもそのまま生き続けて、脱皮を繰り返すうちに傷が消える事もありますので、すぐに死んだと思わないようにしてください。

しかしながら、大抵の場合死んでしまうのも事実です。

体に傷を確認したら・・・覚悟はしておいてください。

 

幼虫を死亡させない為の対策

カブトムシの幼虫が死んで消えてしまう事を防ぐ方法はないのか?

原因不明の死亡もあるので完璧には無理ですが、無いことはないですので、その対策について解説します。

  • マットの湿気
  • マットの交換
  • メスの隔離

上記3点について解説します。

 

マットの湿気を適度に

上記でも解説したように、幼虫飼育においてマットの湿気は死活問題です。

乾燥は大敵ですし、多すぎる湿気も命を落とす危険性があります。

マットの最適な湿気量については、カブトムシやクワガタ飼育では表現が統一されています。

「マットを握った時に握った形ができて、なおかつ握った時に水分がでないくらい」が丁度良いとされています。

これは幼虫のみならず、成虫飼育でも同じことが言えます。

湿気対策のされている飼育ケースならマットの乾燥もある程度防げますが、普通の飼育ケースなら自分で対策をしないと湿気が簡単に逃げます。

湿気が無くなりマットが乾燥してきたら、霧吹きで湿気を足すようにしてください。

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マットの交換を定期的に

マットの交換はカブトムシの成虫であれば、最低でも一ヶ月に一度の交換を勧めていますが、幼虫となれば話は変わってきます。

幼虫飼育でのマット交換はそこまで頻繁にしなくても問題有りません。

飼育状況にもよりますが、大体二ヶ月に一度の交換で充分です。

カブトムシの成虫は幼虫と違いおしっこをするようになり、エサもマットではなくなり、昆虫ゼリーがメインとなるでしょう。

その為、マットに多くの水分が含まれる事になりますが、それらの水分は決して衛生的によくないので、最低でも一ヶ月に一度は交換が必要になるのです。

対して幼虫は出すのは糞だけで、食べるのはマットです。

成虫ほどマットの衛生面が悪くなる期間は短くないので、二ヶ月に一度の交換で充分なのです。

霧吹きもそこまで必要ではなくなるので、飼育に対する手間暇は格段に少なくなります。

その分確認を怠ることも多くなるでしょうが、定期的に確認をして必要であるなら霧吹きで水分補給は忘れずに!

そしてマットの糞の状況次第では、二ヶ月経っていなくてもマット交換をするようにしましょう!

特に多頭飼育をしている方は、交換期間が短くなるのは覚えておいてください。

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産卵を確認したらメスを隔離

カブトムシに限らずクワガタでもそうですが、基本的に産卵を終えたメスは隔離しなくてはいけません。

先にも述べましたが、クワガタのメスは自分で産卵した卵や幼虫を食べる種類もいます。

メスをそのまま卵や幼虫と同居したままにしておくと大変危険なのです。

カブトムシのメスが幼虫を食べる事はありませんが、動き回って産んだ卵や幼虫に傷をつけてしまう事はあります。

昆虫は人間や動物、鳥類とは違って卵を産んだ後は、基本的に放置します。

興味がなくなるのか忘れるのかは不明です。

産卵を確認したらメスは別ケースに入れ替えて飼育するようにしましょう。

 

僕自身の産卵から初令まで気をつけている事

僕の中では幼虫飼育は、初令まで無事に育てられれば後はあまり注意を必要としなくなるイメージです。

気にしないわけではないのですが、死亡率が一番高いのが初令までですので、2令になってくれればホッとしてしまいます。

とは言っても卵から2令幼虫にまで育つのは時間はかかりません。

産卵から初令までの気を付けるべき流れを解説します。

 

交尾から産卵まで

ブリードをする為には、まずオスとメスに交尾をしてもらわないといけません。

交尾をしてもらうには、同じ飼育ケースにオスとメスを一匹ずつ入れて放置しておきます。

この時のマットは幼虫飼育用の腐葉樹マットが望ましいです。

経験上カブトムシのメスは、腐葉樹マットでなくても、ダニ防止用のヒノキ成分マットにも卵を産みます。恐らく大概のマットには産めると思いますが、より多くの卵を産んでもらいたいなら腐葉樹マットが最適です。

期間は一週間程で大丈夫です。

そして一週間たったらメスはそのままでオスだけ隔離します。

更に10日程経過した後にメスも飼育ケースから出してください。

カブトムシのメスは遅ければ1週間以上経過して卵を産みますが、早ければ2〜3日で産みます。

卵を産んでるのかどうかの確認は、底や側面から見えればいいのですが、見えなければ幼虫になるのを待つのみです。

 

卵から初令まで

卵から幼虫に孵化したら、とりあえずは放置です。

よく頭数確認の為に掘り返す方もいるようですが、僕は基本的にはしません。

掘り返すのではなく、マット交換の時期に頭数を確認するようにしています。

というのも、初令の時期に掘り返して傷でもいれてしまおうものなら、目も当てられません。

そのつもりがなくても偶然にも弱らしてしまっている事もあると思っています。

ブリードを始めて最初の頃は、初令段階で掘り返していましたし、卵の状態で取り出したりもしていました。

それ自体が間違いではないのですが、僕自身も幼虫を死なせてしまった事もあり、その後はしないようにしています。

卵から3令幼虫になるまでには、一ヶ月〜一ヶ月半もあれば充分なので、そのくらいに最初のマット交換をするようにしています。

 

幼虫の為に飼育環境を大事にしよう!

今回の記事では、幼虫が消える謎についてその理由や対策について解説してきました。

幼虫が消える(いなくなる)=死亡

というのは間違いありません。

幼虫が死んでしまうのには原因不明の場合も多々あるので、全てに対策できるわけではないです。

僕自身は3令になってからマット交換をし、そこで頭数確認をするので、実際にどれだけ産まれていたのかは確認できません。

最初で産まれた数や卵の数を確認する際は、幼虫を傷つけないように優しく取り出してあげてください。

そして少なくとも飼育者が防げる対策をしっかりして、元気な幼虫を育てるようにしてあげましょう!

それでは最後まで読んでくださり感謝します。

他にもカブトムシやクワガタの飼育記事を書いていますので、そちらも読んでみてください。

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