カブトムシの幼虫が蛹室を作る時期はいつ?前兆から注意点まで解説

カブトムシは幼虫として冬を越します。

そして暖かくなり再び活動が始まると、待っているのが蛹に変化する為の準備です。

幼虫が蛹化する為の一大イベントである「蛹室」作りが始まります。

カブトムシやクワガタの幼虫は、蛹室を作り蛹室の中で前蛹となり蛹へと変化していきます。

では、カブトムシの幼虫が蛹室を作る時期はいつくらいなのか?

今回の記事では、

  • カブトムシの幼虫が蛹室を作る時期
  • 幼虫が蛹室で過ごす期間
  • 蛹室を作る前兆はある?
  • カブトムシの幼虫が蛹室を作る前後の注意点
  • 蛹室が壊れた時の対処方法

を解説していきます。

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カブトムシの幼虫が蛹室を作る時期

カブトムシの幼虫は暖かくなったら冬眠から目を覚まし活動を始めますが、冬眠から目覚める時期も飼育環境で変わってきます。

必然的に蛹室を作る時期も、地域や飼育環境によってばらつきがあるのです。

大体の地域では4月後半には蛹室を作り始めて、5月〜6月頭くらいに蛹になっていきます。

しかし、暖かい地方や飼育環境が室内で、暖房の影響を受ける暖かい部屋での飼育なら、冬眠からの目覚めは早く、蛹室作りも早まります。

早い方だと3月には蛹になったそうですので、蛹室を作った時期は恐らく2月中になるはずです。

2月と言えば、全国的にも冬真っ只中ですが、室内飼育によって2月に蛹室を作るようになる事も可能という事です。

このように地域や環境で相当なばらつきがでてくるのは、要は飼育場所の気温に左右されるという事なのです。

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幼虫が蛹室で過ごす期間

幼虫が蛹室で過ごす期間は形態によって違います。

カブトムシの幼虫は蛹室で前蛹となり、蛹へと変化しますが、一番短い時期が前蛹です。

前蛹となって7日〜10日後に蛹へと変化します。

そして蛹となってからは、約1ヶ月後最後の脱皮をし成虫へと最終変化をするのです。

蛹室を作ってからは、幼虫から前蛹となる期間も含めれば、トータルで約40日〜50日は蛹室で過ごす事になります。

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蛹室を作る前兆はある?

カブトムシの幼虫が蛹室を作る前兆はあるのか?

あるにはあります。

あるのですが、毎日観察していないと気づきにくく、または幼虫が見えていないとわからない事もあります。

毎日の観察で気づくのも、慣れていないと難しいかもしれませんが、

  • ワンダリング
  • わずかに音がする
  • 体が黄色に変化する(蛹室を作った後)

以上の3点が前兆として挙げられます。

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ワンダリング

ワンダリングと言うのは、幼虫が蛹室を作る為の場所探しで動き回り、マットの表面がボコボコに乱れる事です。

カブトムシの幼虫は、蛹室を作る時期になると、蛹室作りに最適な場所を探して動き回ります。

そして、最適な場所を見つけて作るのか、他にないからここにするか・・・と妥協して作っているのかはわかりませんが、マットを乱すくらい動き回るのです。

これは割りかしわかりやすい前兆かとは思いますが、幼虫は普段から糞をする為にマットの表面に上がってきます。

その際にマットは当然乱れます。

マットがワンダリングで乱れているのか、糞をする為に上がってきていて凸凹しているのかは、普段から観察していないとわからないでしょう。

 

わずかに音がする

これは気づくのに難易度が高い前兆です。

幼虫は蛹室を作る際に、マットで作った壁を押し固めたり削ったりします。

その時にわずかに音がするのです。

「ゴツゴツ」とか「ごっごっ」という感じの音になります。

音による前兆は相当気づきにくく、昼間ではまず無理でしょう(昼に蛹室作りをしているのかはわかりませんが)。

夜で周囲が静かな時に聞こえてくる事はあります。

音による変化は夜でも気づきにくいですが、そもそも夜じゃないと気づくのは困難と思っていてください。

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幼虫の体が黄色に変化する

幼虫の体の色が黄色に変化するのは、前蛹になる前ですので、すでに蛹室は作った後になります。

蛹室を作る前兆とは違いますが、飼育ケースから幼虫が見えているのであれば、すでに蛹室を作っているかどうかの確認ができます。

蛹室の場所が見えないと、蛹室を作っている事に気づかずに掘り起こしてしまう事があるのです。

蛹室を作っていてもおかしくない時期での掘り起こしは危険ですが、やむを得ない場合は作っている可能性があると思って丁寧に掘り起こしてください。

そんな時に幼虫の体の色が黄色っぽくなっていたら、前蛹になる前ですので、蛹室を壊さないようにしましょう。

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カブトムシの幼虫が蛹室を作る前後の注意点

カブトムシの幼虫にとって蛹室はとても大切です。

蛹室次第ではその後、羽化不全として成虫になってしまう事もある程ですので、蛹室を作る時期はとても大事な時期になります。

  • 蛹室を作る前の注意点
  • 蛹室を作った後の注意点

の2点を解説します。

 

蛹室を作る前の注意点

蛹室を作る前の注意点は2点です。

  • マット交換
  • マットの固詰め

この2点は丈夫な蛹室を作ってもらう為にはとても重要な事になります。

元気な完全体の成虫へと育ってもらう為にも、この2点を意識するようにしてください。

 

マット交換

マット交換の何に注意が必要なのかと言うと、交換時期になります。

蛹室を作る時期には、最後のマット交換を済ませておかなければいけません。

蛹室を作った後では蛹室を壊す事になるので、マット交換は出来なくなるのです。

ですので、最後のマット交換時期は遅くても4月頭には済ませておいた方がいいのですが、それも人それぞれになります。

それこそ飼育環境によって変わってくるのです。

僕自身は幼虫が冬眠から覚めたら、すぐにでも最後のマット交換をします。

同じ地域でもその年毎で暖かさが違ってきます。

前年が4月中旬に蛹室を作ったかと思えば、翌年は4月になる前に蛹室を作っている事もあるのです。

一概にこのくらいには必ず・・・という事は言えません。

ですので、僕はマット交換をなるべく早めにする事にしています。

最後のマット交換時期はその人の飼育環境次第ですが、蛹室を作る前に必ず済ますようにしてください。

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マットの固詰め

これは最後のマット交換時での注意点になります。

普段のマット交換は、特に入れ方に気を付ける事はないのですが、最後のマット交換だけは別です。

最後のマット交換は、蛹室を作る事を意識したマット交換をしないといけません。

それがマットの「固詰め」です。

マットを入れて、底の方は固く詰めるようにしてください。

カブトムシはタテに蛹室を作るので、固く詰める深さは10センチは欲しいです。

何故固詰めをしないといけないのかと言えば、丈夫な蛹室を作ってもらう為になります。

やわやわなマットの状態と固く詰めた状態とでは、蛹室の頑丈さが全く違ってくるのです。

幼虫は自分の糞とマットを混ぜて、強い蛹室を作る事ができますが限度があります。

蛹室が弱いと壊れる危険性があり、そのままだと羽化不全になってしまう恐れがでてきますので、マットの固詰めはとても重要なのです。

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蛹室を作った後の注意点

カブトムシの幼虫が蛹室を作った後の注意点としては、いかに蛹室を無事に安全に維持し続ける事ができるかになります。

先にも述べたように、蛹室が壊れると羽化不全で成虫になる確率が上がってしまうのです。

蛹室が壊れる原因としては、人手による事が多くなっています。

もちろんいつの間にか壊れていたという事例もありますので、全てが人手によるものではありません。

しかしながら人の手で壊してしまう事に関しては、対策を講じる事ができます。

少なくとも飼育者が壊してしまう事のないように気をつけましょう。

人の手で壊してしまう原因として。

  • 衝撃
  • 露天掘り

上記2点について解説します。

 

衝撃

蛹室が壊れてしまう原因として一番多いのが、人の手による衝撃です。

固詰めしたマットで作られた蛹室であったとしても、飼育ケースを落としたり叩いたりしてしまうと簡単に壊れてしまいます。

一度壊れてしまった蛹室は、二度と元に戻る事はありません。

蛹室に入っている幼虫が、まだ前蛹になっていなければ、もう一度作ってくれる事はあります。

ですが、完全に前蛹になってしまった後であれば、蛹室が元に戻る事は不可能です。

蛹室を作った時のみならず飼育ケースへの衝撃はNGですが、蛹室を作った後の衝撃は特にNGなので気を付けるようにしてください。

 

露天掘り

露天掘りとは意図的に蛹室の天井に穴を開ける事です。

何故天井に穴を開けるのかと言えば、湿気を逃す為になります。

マットの水分が多すぎてしまったりるすと、蛹室の中に湿気が溜まってしまう事があるのです。

多すぎる湿気をそのままにしておくと、蛹室内に水分が溜まってしまう恐れがあります。

あまりに湿気が多すぎると蛹化した後に、蛹にカビが生えてしまう事もありますし、羽化不全の危険性が高まります。

ですので、多すぎる湿気は蛹室外に逃がさないといけないのです。

その際にするのが「露天掘り」になります。

この露天掘りで危険なのが、蛹室の天井に穴を開けるので、下手をすると蛹室を崩してしまう恐れがあるのです。

慣れていない方はまずしない方がいい行為になります。

露天掘りをした事のある方は多いと思いますが、慣れている方でも崩してしまう事は多々あります。

露天掘りをする際は、蛹室を壊してしまった時の為に、その対策もするようにしましょう。

 

蛹室が壊れた時の対処方法

蛹室が壊れてしまった時はどう対処すればいいのでしょうか?

答えは、人口蛹室に移す!しかありません。

蛹は蛹室のマットを食べるわけではありません。

蛹室は安全に成虫へと進化する為の準備をする部屋なだけなのです。

できれば純粋に幼虫自身が作った蛹室で羽化するのが一番かとは思いますが、正直なところ人工蛹室でも全く問題ありません。

多少の湿気があれば蛹には何も影響しないのです。

蛹室が壊れた際は人工蛹室に移すようにしてください。

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人工蛹室についてはこちらの記事に詳しく解説しています。羽化不全にさせない為にも是非読んでみてください⬇

 

蛹室には細心の注意を!

今回の記事では、蛹室を作る時期や蛹室を作る前兆、作る時期の注意点や壊れてしまった時の対策を解説してきました。

カブトムシやクワガタは蛹室がないと無事に成虫へとなる事はできません。

蛹室は蛹が約一ヶ月の間、成虫となる為の準備をする部屋です。

マットの状況が悪かったり、多頭飼育をしていると最適な場所がないのか、マットの表面に出てきて蛹になってしまう幼虫もいます。

しかし完全に外に出てしまっているので、乾燥してしまい下手すると死亡してしまいます。

湿気を閉じ込める役目をする蛹室は、蛹にとってとても重要なのです。

冬を越して暖かくなったら、いつ蛹室を作ってもいいように飼育者として、準備をおこたらないようにしましょう!

それでは最後まで読んでくださり感謝です!

他にもカブトムシやクワガタの飼育記事を書いていますので、よろしければそちらも読んでみてください。

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