「冬はカメムシを見かけなくなるけど、いったいどこにいるの?」
「夏や秋にはあんなにいたのに、冬になると姿を消してしまう…どこに隠れているんだろう?」
カメムシは冬になると活動をほぼ停止して越冬に入ります。でも消えているわけではなく、あちこちに潜んでじっと春を待っているのです。
冬のカメムシは木の皮の下・落ち葉の中・石の隙間・家の外壁や室内などに潜んで越冬しています。暖かい場所を好むため、家の隙間に侵入していることも少なくありません。
この記事では、冬のカメムシがどこに潜んでいるか・越冬の時期・春に再び現れる理由まで詳しく解説します。
冬のカメムシはどこにいる?【場所別解説】
冬のカメムシは大きく分けると「野外」と「家・建物」の2か所に潜んでいます。
それぞれの場所について詳しく見ていきましょう。
①野外での越冬場所
木の樹皮の下・割れ目
カメムシの野外での越冬場所として最もよく見られるのが、木の樹皮(皮)の下や幹の割れ目です。
- 風雨を防いでくれる
- 外気温の変化が少なく安定している
- 複数のカメムシが集まって体温を維持しやすい
スギ・ヒノキ・クヌギなど樹皮が剥がれやすい木の下を覗くと、複数のカメムシがびっしり集まっているのを見かけることがあります。
落ち葉の下・枯れ草の根元
庭や雑木林の落ち葉の層は、断熱性が高くカメムシの越冬場所になりやすい場所です。
- 落ち葉が積み重なることで地面の温度が保たれる
- 適度な湿度があり乾燥しにくい
- 外敵の目に触れにくい
庭の落ち葉掃除をしたときに、落ち葉の下からカメムシが出てきた経験がある方も多いのではないでしょうか。
石・岩の隙間
石垣・庭石・岩の隙間もカメムシの越冬場所になります。
特に南向きで日当たりのよい石の裏側は、日中に太陽光で暖まるため好まれやすい場所です。
土の中・腐った木材の下
一部の種類のカメムシは土の表面近くや腐った木材の下に潜ることもあります。
ただし多くのカメムシは土の中まで潜らず、地表近くの隙間に収まることが多いです。
②家・建物での越冬場所
家はカメムシにとって「風雨を防げる・暖かい・隙間が多い」という条件が揃った理想の越冬場所です。そのため秋になると家に侵入しようとするカメムシが急増します。
外壁の隙間・サイディングの裏
都市部や住宅地で最もよく見られるカメムシの越冬場所が、外壁(特にサイディング)の裏側や隙間です。
- 外壁と断熱材の間に空間ができており潜りやすい
- 外の寒さをある程度遮断できる
- 南向きの外壁は日当たりがよく特に好まれる
- 集合フェロモンによって毎年同じ場所に集まりやすい
窓枠・サッシの隙間
窓枠やサッシの細かい隙間にも潜り込みます。
特に引き違い窓の合わせ目・クレセント錠周辺・サッシのレール部分などが侵入ポイントになりやすいです。
雨戸・シャッターの中
雨戸の収納スペースやシャッターボックスの中は、外気が入りにくく比較的温度が安定しているためカメムシが好む場所です。
シャッターを上げた時にカメムシがぼとぼと落ちてきた経験がある方もいるかもしれません。
換気口・通気口の奥
床下換気口・基礎部分の通気口・浴室換気扇の排気口なども侵入経路になります。
奥まで入り込んでしまうと発見が難しくなります。
室内(押し入れ・棚の裏・天井裏)
完全に室内まで侵入したカメムシは、暗くて静かな場所に潜みます。
- 押し入れ・クローゼットの中
- 棚の裏・家具の隙間
- 天井裏・床下
- カーテンの裏
ただし暖房が効いた室内に入り込んだカメムシは越冬できず、真冬でも動き回ることがあります。これは「越冬に失敗した状態」です。
冬のカメムシはどんな状態?生態を解説
越冬中のカメムシの様子
- ほぼ動かない:代謝を極限まで落として省エネ状態。じっとしている
- エサを食べない:植物の汁を吸わず、体内の栄養だけで冬を越す
- 臭いを出しにくい:刺激を与えなければ臭いはほぼ出さない
- 死んでいるように見えることがある:動かないため死骸と見間違えることも
- 暖かくすると動き出す:手で触ったり暖かい場所に移すと動き始める
冬に動かないカメムシを見ても、死んでいるとは限りません!素手で触ったり刺激すると臭いを出します。必ず手袋やペットボトルを使って扱いましょう。
越冬するのは成虫だけ
カメムシは成虫の状態で冬を越します。
卵や幼虫は冬の寒さに耐えられず、越冬できるのは秋までに成虫になった個体だけです。
つまり、冬に潜んでいるカメムシはすべて「成虫」ということになります。
集団で固まって越冬することが多い
カメムシは越冬時に集合フェロモンを出す習性があり、仲間が集まる場所に引き寄せられます。
そのため一か所に数十〜数百匹が集まることもあります。
また同じ場所に毎年集まる傾向があるため、一度大量発生した場所は翌年も注意が必要です。
カメムシが越冬を始める時期・終わる時期
越冬開始:10月〜11月
カメムシが越冬を始めるのは10月〜11月頃です。
- 9月下旬〜10月上旬:気温が下がり始め、越冬場所を探して移動開始(家への侵入が最も多い時期)
- 10月中旬〜11月:越冬場所に落ち着いてほぼ動かなくなる
- 11月〜翌2月:本格的な越冬中
越冬終了:3月〜4月
越冬から目覚めるのは3月〜4月頃です。
- 3月:暖かい日に少し動き始める(日当たりのよい外壁で日光浴をしているのが見られる)
- 4月:本格的に活動再開。植物の汁を吸い始める
- 5〜6月:交尾・産卵シーズン
- 夏〜秋:次世代が育ち、また大量に見られるようになる
春にカメムシが再び現れる理由
春になるとカメムシが急に増えたように感じることがありますが、これは越冬から目覚めたカメムシが一斉に活動を始めるからです。
特に春先の「外壁にカメムシがたくさんいる」という現象は、越冬明けのカメムシが日光浴(体温を上げるため)をしている状態です。
春にカメムシが増えやすい場所
- 南向きの外壁:日当たりがよく体が温まりやすい
- 窓枠・サッシ周辺:越冬場所から出てきたカメムシが集まる
- 庭の落ち葉・石の周辺:野外で越冬していた個体が活動を再開する
春先は越冬明けで体が動き始めたばかりのため、刺激すると反射的に臭いを出します。見かけても急に触ったり驚かせないよう注意しましょう。
冬のカメムシを家から遠ざける対策
①秋の対策が最重要(9〜10月)
カメムシの侵入を防ぐなら、越冬場所を探して移動する9月下旬〜10月の対策が最も効果的です。
この時期を過ぎてから対策しても、すでに侵入されている可能性があります。
②隙間を塞ぐ
- 窓枠・サッシの隙間をコーキング剤で補修する
- 換気口・通気口に防虫ネットを設置する
- エアコンダクト周囲の隙間をパテで埋める
- ドア下の隙間をドアパッキンで塞ぐ
③忌避剤を使う
カメムシ用忌避スプレーを外壁・窓枠・換気口周辺に吹き付けることで、カメムシが近づきにくくなります。
特に南向きの外壁・シャッター周辺・換気口の周囲を重点的にスプレーしておくと効果的です。
④夜間の照明対策
- 夜間はカーテン・ブラインドを閉めて室内の光が外に漏れにくくする
- 玄関・庭の照明を虫が集まりにくいLED(電球色)に変える
- 虫が集まりにくいイエローランプを使用する
⑤侵入したカメムシを刺激せずに外に出す方法
すでに室内に入り込んでしまったカメムシは、刺激しないように対処することが最重要です。
- ペットボトル・容器を使う:そっとかぶせて蓋をして外に持ち出す
- ガムテープで貼り取る:静かに貼り付けてそのまま外で捨てる
- 殺虫剤:換気しながら使用する。死んだ後も臭いが出ることがある
掃除機で吸い取る方法はカメムシが驚いて臭いを出し、掃除機内に臭いが残る原因になるため避けましょう。
⑥庭の落ち葉・石・木材を片付ける
野外の越冬場所を減らすことも、翌春の発生数を抑える効果があります。
- 秋に落ち葉をこまめに片付ける
- 使わない石・ブロック・廃材を撤去する
- 庭の草を刈り、枯れ草を除去する
まとめ:冬のカメムシは身近な場所に潜んでいる
- 冬のカメムシは野外(木の皮・落ち葉・石の隙間)や家(外壁・窓枠・換気口・室内)に潜んで越冬している
- 越冬開始は10〜11月。越冬終了は3〜4月
- 越冬するのは成虫のみ。集合フェロモンで同じ場所に毎年集まりやすい
- 冬のカメムシはほぼ動かないが、刺激すると臭いを出す
- 侵入対策は9〜10月が最重要。隙間塞ぎ・忌避剤・照明対策が効果的
- 庭の落ち葉・廃材を秋に片付けると野外の越冬場所を減らせる
カメムシが「消えた」のではなく、あなたの家の近くに潜んでいます。秋のうちに対策をして、春の大量出現を防ぎましょう!

